保温と冷凍
ご飯の劣化と、保温。冷凍保存のポイント
ご飯は炊き立てが一番、炊きたてのご飯を軽く握って塩だけで食べる。なんともご飯のあつあつ感、そして甘みが塩で引き立ち何とも美味なものです。 米質や炊飯水によっても違いますが、ジャーの保温温度は72度~74度「雑菌の繁殖を抑える温度です。」で保温すると2~4時間程度で老化が早まり、5時間で「糊化度が7%低下」します。つまりご飯につやが無くなり硬くなって黄ばんできます。
保温のポイント・・・ジャーのお手入れも大切なのですが、美味しい水を使い充分に吸水させたお米を炊いた方が、ジャーでの劣化スピードは遅くなります。水滴がジャーの下に回らない注意も大切で、水滴が回ると温度と水分で粒が煮えて溶けてきます。対策は難しく保温時間を短く抑えることが一番ですが、炊き上がりの後の飯切りをしっかりとすること。余計な水分を飛ばし一粒づつに空気を当てることで、ベチャつかずご飯同士の重みでご飯がつぶれるのが遅くなります。旨味は減りますが軽いすすぎを1回多くすることでやや黄ばみが遅くなります。 |
常温20度程度では、5時間後には「糊化度が14%低下」します。2倍の速度で老化が進みます。4時間以内で食べられない時は、水分を逃がさない熱いうちに平たく1人前に小分けしたご飯をラップして、冷凍し食べる直前に電子レンジでチンした方が美味しく召し上がれます。ただ冷凍は組織を壊す為 美味しいとは正直言えません。
ポイント
2日~6日で食べるなら、極力冷蔵庫で・・・
冷凍庫は非常に乾燥しています。冷凍する場合は冷凍用の袋に入れ2重に包装。冷凍は解凍時にどうしても組織を壊してしまいます。ラップをピッチリとして冷蔵庫がお勧め。軟らか目がお好きな方はレンジに入れる前に少しだけ水をふりましょう・・・
【細菌テストを当店でした結果、業務用の冷蔵庫では2週間大丈夫でしたが(一般家庭の冷蔵庫の場合は1週間以内を目安に、胚芽米や玄米などは2~5日程度を目安に)】
小分けのポイント茶碗1杯の量を平たくラップに包む。レンジに入れた時に均等に早く熱が入るように。出来れば炊きたてに近い状態でラッピングした方が、レンジ戻しした時の食味は良くなります。暖かいまま水分を逃がす前にラップしベストは金属バットに置き速冷蔵・冷凍。粗熱をゆっくりとる方が食品は腐敗し易くなります。又水分を逃がしてしまうと、解凍の時お水を振り掛けないとパサパサになってしまいます。レンジupでは700・800Wで2分程度が目安ですがラップが膨らんで冷めると真空となってご飯を潰してしまうので加熱後は直ぐに茶碗へ移しましょう。裏技「安い厚めラップはぴったりとしない為、膨らみ防止になります。ただ冷凍では水分が逃げる為不向きです。 |
余談ですが、業務用の保温ジャーでは、外・内釜の間でお湯を沸かし、乾燥を防ぎながら保温するジャーも有ります。60度で保温しスチームで蒸し返す家庭用もあります。又、炊飯量が少ない場合「例えば、1升釜で5合以下」などで炊飯すると、量が少ない事により、釜のサイズに対しお米が浅く沸騰も早い為、充分にお米がα化しません。その為ふっくらとして粘りの有るご飯になりません。又、夏場などに水が温くなると同じような現象で炊き上がります。多めに炊いて(釜のサイズに対し6~8割位の量)小分けして冷蔵・冷凍するのも一つの方法ですし、小結びにしてレンジ解凍でテフロンフライパンで焼きおにぎり、5日程度なら冷蔵でも出来ます。・・・