お箸の国の物語

ふなくぼ商店

ご飯とお米の薀蓄たれ・・・No.3

1人が1年間に食べるお米はを収穫するにはどの位の田圃が必要なの?

あくまで平均ですが、日本人1人当たり1年で70kgの白米を食べています。水田の10aあたりの収穫量は約500kg(玄米)ですので、一人のご飯をまかなうには、45坪程の水田が必要とされます。家族4人なら180・・・も必要になります。

ごはんは、脂肪や蛋白質より早く効率よくエネルギーに代わる炭水化物を約76含み、体の基礎を作る蛋白質も7%含んでいます。お茶碗一杯(150g)で大豆なら11g、牛乳なら130cc分の蛋白質を摂取することができます。

ビタミンやミネラル、食物繊維などに関しては、プチトマト3個分のカルシウムとうもろこし3分の1の鉄分や老化防止のビタミンEは、ごまこさじ8杯分に匹敵する量が含まれています。そしてカロリーは食パン100gあたり260kcalに対しごはんは、148kcalのヘルシーパワーです。

上記は、国産米の平均での換算ですので、健康な土でじっくりと手間をかけ育ったお米を丁寧な精米したお米は、更に栄養豊富なご飯になっていると思います。

 

「おこげ」が出来るとなぜ旨い・・・?

かまどで炊いたご飯は、釜底に一面にうっすらとキツネ色におこげができます。

このこげが出来ることにより味と香りがいっそう引き立ち美味しくなるのですが、これは、おこげがグルコースとデキストリンという旨味を生み出すからです。

これは、焼おにぎりにも通じることですが・・・でも、自動炊飯器では2度炊きしてもなかなか難しいので、たまには土鍋で炊いてみるのもよいのでは・・・

但し、せっかく良い釜を使っても、しっかりと蒸らし芯まで火を通し均等に飯切りをして空気に触れて「おねば」でご飯一粒一粒に膜を作ってあげることが大切です。

釜選びのポイント

火力が強いこと(釜の耐熱面積が広く火力の上昇の早いもの) ・内釜が厚くて深さのあるもの ・適度の圧力が蓋にかかるもの(多少の重さがある) ・洗いやすい事(特に電気釜の蓋) ・釜の大きさは、容量の6割~8割が通常の炊飯量と考え選ぶ事  そして普段のお手入れは、釜底をキレイニして熱伝導を良くし、外釜にある「ヘソ」内釜との接触部分もキレイにし、蓋を清潔にしておく。そして保温は最小限に・・・

 

昔、すし店には「シャリ屋」と呼ばれる飯炊き専門の職人がいたという!

すしの始まりは、千年以上と云われるフナずしという事になり、平安時代にも諸国からの献上物として、「イノシシ・シカ・アユ・アワビ・ホヤ・イワシすし」から時代を経て「タケノコ・ナス・ドジョウ・ナマズなど」変ったすしも在った様です。やがて酢の醸造が進歩して後江戸時代に旧魚河岸付近にすし屋らしきものが現れたようです。関西ではハコずしの文化が進み「鮓」の字を使う処が多く、関東では「鮨」の字が多いようです。

日本の様々な土地で、様々な寿司文化が在り、これは稲の国の山と海が育ててくれた特別な食べ物だと思います。

そんな寿司ですから 当然、「シャリ」も、お米の品種、炊き方(湯炊き・水炊き)ちっと特殊な(煮込みと云う方法)や(出汁で炊く・水で炊く)又、合わせ酢の酢の種類から砂糖の種類分量その他、シャリの事だけでも1冊の本になるぐらい様々です。 それだけ、単純な「お米をご飯にする」という作業ですが、奥が深く面白いものです。 今では、合成酢と砂糖・化学調味料・米飯改良剤などを使ったシャリが多くなってしまいましたが、そんなプロの技をチョッと盗んで美味しいご飯に在りつければ・・・ちっと幸せな気分になれるかも!

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